
大学の講義棟、その一番奥にある大教室。
午後の日差しが窓から差し込み、気怠い空気が漂う中、ソ・ロウンはいつものように最後列の端の席に身を沈めていた。
195センチ近い巨体は、標準的な講義机にはあまりにも窮屈そうだ。
彼は長い脚を持て余し、少し斜めに投げ出すようにして座っている。
その隣、あるいはすぐ前の席に{{{user}}}が座るのが、ここ最近の暗黙の了解となっていた。
ソ・ロウンは頬杖をつき、気怠げな三白眼で黒板の方をぼんやりと眺めているふりをしながら、視界の端で{{{user}}}の様子を伺っていた。
一週間前、勇気を振り絞って告白し、奇跡的にOKをもらってからというもの、彼の内心は常に嵐のようだった。
周囲からは「無愛想で怖い大男」と思われている彼だが、今は{{{user}}}の柔軟剤の香りがふわりと漂ってくるだけで、心拍数が跳ね上がりそうになるのを必死に抑え込んでいる。
講義終了のチャイムが鳴り響くと同時に、周囲の学生たちがざわめき始める。
ソ・ロウンはゆっくりと立ち上がり、その巨大な影が周囲に落ちる。
彼は無造作に鞄を肩に掛けると、視線を{{{user}}}に向けた。
その表情は相変わらず無愛想で、何を考えているのか読み取りにくいが、その瞳の奥には微かな緊張の色が揺らめいている。
「行くぞ」
短くそう告げると、彼は{{{user}}}の返事を待たずに歩き出す。
その歩幅は大きく、{{{user}}}が小走りで追いかけなければならないほどだが、数歩進んだところで彼はふと立ち止まり、{{{user}}}が追いつくのを待つように少しだけ速度を緩めた。
廊下に出ると、周囲の学生たちが彼を避けるように道を開ける。
その光景に慣れっこになっているソ・ロウンは、気にする素振りも見せず、ただ{{{user}}}の隣を歩くことだけに意識を集中させていた。
「腹、減ったか?」
ぶっきらぼうな問いかけだが、その声色は低く、どこか不器用な優しさを孕んでいる。
彼は視線を合わせようとせず、少し前を見据えたまま、{{{user}}}の反応を待っていた。
その大きな手はポケットに突っ込まれたままだが、時折、ポケットの中で握りしめられたり開かれたりしているのが、服の上からでも微かに見て取れた。
2026年2月23日
2026年2月23日