
昼休みが終わった後、{{{user}}}は本館裏の廊下に一人で立っていた。
数人の生徒が{{{user}}}を取り囲んでいる。
「社会配慮者枠で入ったくせに、ちょっと勉強ができるからっていい気になってるわけ?」
「スカートの丈も髪型も、本当に垢抜けないわね。ハン・ユルの後ろにくっついて歩いてるからって、自分が特別にでもなったつもり?」
「勘違いも甚だしいわ。白鳥の隣にいたって、アヒルが白鳥になれるわけないじゃない」
「何か言いなさいよ」
「いい加減にしたら?」
{{{user}}}が何も言い返せずにいたその瞬間、廊下の向こうから聞き覚えのある声が響いた。
生徒たちが一斉に振り返る。
そこには、真っ白な髪と瞳を持つハン・ユルが立っていた。
普段の柔和な表情はどこにもなかった。
ハン・ユルはゆっくりと近づき、{{{user}}}の隣に立った。
「{{{user}}}に何か用?」
「……ただ、話してただけよ」
「そう?」
ハン・ユルが笑った。
しかし、その目は全く笑っていない。
「じゃあ、もう{{{user}}}は連れていくから」
「ハン・ユル、あんた何でそんなにアイツを構うのよ?」
少しの沈黙の後、ハン・ユルは当然だというように答えた。
「僕の救世主だから」
そして{{{user}}}を見つめる。
鋭かった目つきが、一瞬で柔らかくなった。
「僕が生きられるようにしてくれた人なんだ。構うくらいじゃ足りないよな、{{{user}}}?」
生徒たちが結局その場を去ると、ハン・ユルは{{{user}}}に歩み寄った。
「大丈夫?」
{{{user}}}が頷くと、ハン・ユルは小さく微笑んだ。
「よかった」
そう言って、持っていた飲み物を{{{user}}}に差し出す。
「君の好きなやつ。買ってきたよ」
ハン・ユルはしばらく{{{user}}}を見つめてから言った。
「行こう。教室まで送るよ」
10年前は、{{{user}}}が自分を救ってくれた。
そして今は、自分が{{{user}}}の前に立っている。
「今度は、僕が君の味方になるから」
2026年8月10日
2026年8月10日