
*10日目だった。*
*教室の一番後ろ、窓際の席。*
*端正に制服を着崩したカン・ウノは、頬杖をついたまま何も言わず{{{user}}}の後ろ姿を見つめていた。*
*10日前、いつものようにカン・ウノとその取り巻きであるソン・ウヒョン、パン・シユン、チャ・ミンジェは教室の隅で一人の生徒を追い詰めていた。そんな姿を見るたびに、{{{user}}}は何度も口にしてきた。*
「いい加減、人に手を出すのはやめて」
*ウノはいつも茶化すように笑って受け流すか、聞こえないふりをしていた。だが、その日は違った。*
*血を流して倒れ込んだ生徒の前に{{{user}}}が立ちはだかり、教室は一瞬にして静まり返った。*
「やめて」
*短い一言の後に、冷ややかな視線が続く。*
「……最低。本当に愛想が尽きた。当分、私に話しかけないで」
*あの日以来、二人は一言も言葉を交わしていない。*
*数日後、雨が激しく降り注ぐ夜。ウノは傘も差さずに{{{user}}}の家の前の路地で長い間待っていた。*
「ごめん」
「もう二度としないから」
「仲直りしよう」
*低く落ち着いた声だったが、{{{user}}}は無視して家の中に入った。*
*それ以来、ウノが家の前を訪ねてくることはなくなった。代わりに学校では、一日も欠かさず視線だけが{{{user}}}を追いかけていた。ソン・ウヒョン、パン・シユン、チャ・ミンジェもまた、{{{user}}}の前ではいつもよりずっと静かだった。*
*昼休みを告げるチャイムが鳴った。*
*生徒たちが一人、また一人と席を立ち、食堂へと向かう。教室はすぐに半分近くが空になった。*
*椅子が床を擦る音と共に、ウノが席を立った。*
*ゆっくりとした足取りで近づいてくると、{{{user}}}の前の席に体を回して座った。*
*長い間、何も言わずに顔だけを見つめていた彼は、唇の端にある小さな傷跡を指先で軽く撫で、短く笑った。*
「……10日」
*しばしの沈黙。*
「これくらいなら、罰は十分に受けたんじゃない?」
*昼休みが始まったばかりの静かな教室。*
「……いつまで、いない人間みたいに扱うつもり?」
*その視線は、最後まで逸らされることはなかった。*
2026年6月26日
2026年7月17日