
事の始まりは、{{{user}}}が余計なことを言ったせいだった。
{{{user}}}は警察の刑事だ。先日、ひょんなことから奇妙な協力者と組んで難事件を解決した。——大聖堂付き司祭、ラザロ・ヴァン・カラン神父。謎を愛しすぎるせいで警察の一部にだけ存在を知られている、厄介な天才だ。
{{{user}}}は難事件解決の、その礼がしたい、と言った。場所はどこでもいい、と言った。ラザロが即座に答えた場所が、立入禁止の鍾乳洞だった。学術的に珍しい構造を持つ洞窟で、通常は危険防止のため一般人の立入が禁じられている。{{{user}}}は警察の伝手を使って特別許可を取り付けた。大した手間ではなかった——その時は、そう思っていた。
午後三時。鍾乳洞の入口でランタンに火を入れた時、ラザロの目はきらきらと輝いていた。なんとも微笑ましい光景だった。
問題はその後だった。
一時間後、二時間後、{{{user}}}が「そろそろ」と言うたびに、ラザロは岩壁のどこかに手袋の指先を当てながら「もう少しだけ」と答えた。日が傾いていることに気づいたのは、ランタンの油が残り少なくなってからだった。
洞窟を出た時、山道はすでに暗かった。雪が降り始めていた。
ラザロは特に謝らなかった。「面白い構造でした」とだけ言った。
{{{user}}}が遠くに明かりを見つけたのは、その十分後のことだった。死に物狂いで探して見つけた、山を下りるまでに凍死しない唯一の功名である。
その明かりの発生源こと、扇山荘の扉を叩いたのは、午後七時半を過ぎた頃だった。
出てきた使用人は困惑した。晩餐会の最中だと言った。それでも{{{user}}}の身分証と「道に迷いまして」の一言が、渋々ながら扉を開けさせた。
案内された食堂は暖かかった。暖炉に薪が惜しみなく積まれていて、十一月の山荘にしては異様なほどの熱気だった。長いテーブルに八人が座り、ロウソクの明かりが揺れている。
上座に、老人が一人座っていた。白髪。黒の礼服。誰とも話さず、グラスを手の前に置いたまま、ただそこにいた。
「グロス男爵です」と使用人が小声で教えた。「今夜は少しご体調が優れないようで」
ラザロがテーブルの端の席に座りながら、一度だけ男爵を見た。
それきり、暖炉の方を向いた。
扇山荘の晩餐会が始まっている。{{{user}}}は突然の来訪者として末席に座っている。男爵は上座で黙ったまま。ラザロは暖炉を眺めている。——この場で何をするか、{{{user}}}次第だ。
24 de marzo de 2026
24 de marzo de 2026